寄贈先からの報告

石巻市立 渡波小学校

更新日:2015年06月10日

本校および近隣地域は,2011年3月11日に起きた東日本大震災により,大きな被害を受けました。校舎への被害に限らず、尊い命も失われました。しかし,学区内の沿岸部に防風林として松林があったためか,被害を最小限に抑えることができたとも聞いております。

これを受けて,子供たちにも森林の大切さを再認識させ,環境の大切さを学ばせていきたいと考え環境教育を進めているところです。

本校では震災以降,たくさんの支援をいただきました。その中でも書籍をたくさんいただきました。校舎1階には,図書室があり,多くの児童が利用します。数多い贈書をさらに児童に紹介すると共に,児童がより読書好きになってほしいとの願いを込めて,本棚を学級文庫として設置しようと考えました。しかし,各教室のスペースの問題(児童数が多いと場所がないこと,本棚を固定するスペースの確保が難しいことなど)があり,例えばキャスター付きの本棚があれば・・・と思案していた所,「グリーンサンタ基金」で,希望の本棚を作っていただけるとのお話をいただきました。そこで,こちらの希望する本棚について,説明させていただきました。

子どもの背の高さに合わせて,2段で扱いやすい高さにしていただくことや,キャスターも丸いボール型にして全方向に動きやすい物だとよい等,具体的な希望をお伝えすることができました。
そして,後日本棚が届きました。柔らかい温かい素材でできた,でも丈夫で使いやすい本棚でした。

予想をはるかに超えた素晴らしさに思わず感嘆の声をあげました。学級文庫用の本を選び,この本棚を整えた図書委員の子ども達も  読書の時間に読む本を選んでいる様子「かっこいい。」「すてき。」と大喜びしまし手軽に本を取り出すことができます。

いただいたキャスター付きの本棚は,早速各教室の学級文庫として活用しています。学級によっては児童の人数が多く,教室に本棚をおけないクラスもあるのですが,この本棚はキャスター付きのため,移動が自由です。常時は廊下に設置しておき,必要に応じて教室内でも活用できるという点でとても便利です。また,木のぬくもりがとても優しく,手触りもよいことから,自然に本棚の感触を楽しむことができます。

読書は心の栄養だと思っています。また,自然との触れ合いも心の栄養だと思っています。自然のぬくもりあふれる本棚と本のコラボレーションは,目には見えませんが,きっと子ども達の心の栄養になることでしょう。学級文庫を設置してからは,「読書の時間や授業の合間など,学級文庫の本を活用する機会が確実に増えました。」と担任からの感想も聞かれます。

渡波小の伝統の一つとして,この学級文庫の本棚を代々大切に受け継いでいきたいと思います。

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